大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和24(れ)826 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

被告人A弁護人平田奈良太郎上告趣意第一点について。

原審第二回公判調書に審理を更新する旨の記載のないことは所論のとおりである。

しかし原審第一回及び第二回公判調書を査閲すれば、事実上第一回公判において履

践された手続は、第二回公判において、すべて完全に審理し直されていることは明

白である。そして旧刑訴第三五三条は公判調書に審理を更新する旨の記載を要件と

するものではない。論旨は理由がない。

同第二点について。

所論指摘の原審第三回公判調書中の「当審の第三回公判調書(記録一三一丁裏十

行目)というのは、三ではなくて「一、二」であることは明らかである。即ち所論

は弁護人の右の誤読に発生するものである。論旨理由なし。

同第三点について。

しかし、憲法第三七条第二項は、裁判所が必要適切と認めて喚問を許容した証人

に限る規定であることは、当裁判所屡次の判例とするところである。(昭和二十三

年(れ)第八八号同年六月二十三日大法廷判決、昭和二十二年(れ)第二三〇号昭

和二十三年七月二十九日大法廷判決、昭和二十三年(れ)第二九九号同年七月十七

日第二小法廷判決各参照)。論旨は理由がない。

被告人B弁護人馬瀬文夫、同佐野正秋の上告趣意について。

しかし、原判決挙示の証拠に拠れば、原判決認定の事実は十分に之を認めること

ができる。そして此間原審の右認定には何等経験則違反等を認むることはできない。

所論は畢竟証拠の内容を殊更に被告人の有利に牽強しての論と言うの外はない。論

旨理由なし。

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仍つて、刑訴施行法第二条、旧刑訴法第四四六条に従い、主文のとおり判決する。

此判決は裁判官全員一致の意見である。

検察官 橋本乾三関与

昭和二四年七月二日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

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